長期間持続する不安やストレスの心身への影響についてについて-カウンセリング/神奈川県川崎市/ピース・アンド・ホープ カウンセリングセンター




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          第38回   長期間持続する不安やストレスの心身への影響について

 
  



長期間持続する不安やストレスの心身への影響にについて

 今回のCOVID-19は、感染の不安、自粛による経済的な損失、働き方や学習の仕方の変化など、私たちの生活全般に大きな影響をもたらしています。今回はいつまで続くか見通しがつかない脅威にさらされる状況によって生じる心身の不調について、4つの視点から考えます。

①ストレス症状:人間には短期間のストレスであればショックを受けても抵抗し適応する力があります。しかし、長期間ストレスが続き疲憊期になると、エネルギー切れとなり、疲れやすい、体がだるい、気力がわかない、肩こり、片頭痛、めまい、音への過敏、睡眠障害、動悸や胸痛、食欲不振や吐き気などの症状が出てきます。

②安全な場所がない不安:今まで頼りにしていた病院や学校、宗教施設、公共機関が閉鎖されたり、感染の危険のある場所になってしまいました。世界や社会の安全性が揺らぐような感覚を多くの人が体験したのではないでしょうか。暴力をふるったり怒鳴ったりする家族がいる人は、家から避難できる安全な居場所を失うことになります。不安、不信感、無力感を感じたり、ささいなことで怒りやすくなることもあるかもしれません。

③先が見通せない不安:初めてのことが苦手、これからどうなるかわからないと不安、急に予定が変わったり習慣にしていたことができなくなるとパニックになるという人にとってはつらい状況です。今までできていたことができなくなったり、こだわりがより強くなったり、不安を紛らわすためにゲームや飲酒などにのめりこむことがあります。

④自信がなくなる:わたしたちは、「自分はこういう人間だ」という自己像を持っていて、それに基づいていて生きています。この自己像は、幼いころから持っている感覚や過去の体験に加えて、日常の労働や運動などした時の手ごたえや、自分の言動に対する周囲の人達の反応も材料として形作られています。家にこもって活動や人とのやり取りが激減すると、この材料が足りなくなります。自分というものがあいまいに感じられたり、今まであった自信がなくなったような気持ちになるのも当然です。自分が誰にも気づかれない「透明人間」になったような気がすると言った人もいました。
 このような不調は、「大きな出来事があったわけではないのに、なんとなくゆううつ」「それほど頑張りすぎたわけでもないのに、いつの間にか動けなくなっていた」と感じられるかもしれません。「大変なのは皆同じ」「自分より大変な人がいるから」と、人に助けを求めるのをためらうかもしれませんが、まだ余力があると思っているうちに病院やカウンセリングに相談されることをお勧めします。



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