不安について-カウンセリング/神奈川県川崎市/ピース・アンド・ホープ カウンセリングセンター




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            第29回   不安について

 
  



 人は生きていれば必ず不安を感じます。なぜならば、不安を感じることによって、危険な状況に身をさらすことを避けて自分の身を守っているからです。不安を感じることは安全に生きていくために必要なことなのですが、必要以上に「このままで大丈夫かな。」という不安を頻繁に感じすぎると、こうしたいと思うことになかなか挑戦できなくなり、不自由を感じることが多くなります。
 不安を感じると、落ち着かない気持ちになり、心臓がドキドキしたり、冷や汗をかいたり、良い気持ちではなくなります。そこに注意が向くと、ますます不安な気持ちは高まっていきます。この状況を解決する方法として、不安な気持ちではなく、どうしたいという願望の方に注意を向ける方法があります。例えば、人前で話すときに不安を感じたら、「うまく話したい。」という願望をかなえるために自分ができることに意識を向け実践していくのです。そのためには、自分が何に不安を感じているのか、その願望をかなえるために自分ができることは何かを考えることが大切になってきます。その際、願望をかなえる時に生かせる自分の強みや置かれている状況の中で自分の助けとなってくれそうなことを見つけることができると、自分ができることがより明確になってきます。
 不安に感じるとどうしても心配な気持ちに圧倒されてしまいますが、「自分はどうしたいのか。」ということを意識することができると、「不安な気持ちはいつの間にか収まっていることが多いようです。しかし、不安を感じている時に自分の願望に意識を向け実践する、ということはなかなか難しいことです。そんな時は、カウンセリングなど話を否定せずに聞いてくれる誰かに話しながら、あるいは、自分で紙に書いたりしながら、自分はどんな時に不安を感じることが多くて、その状況において自分はどうしたくて、どんなことならできそうなのか、について整理して考えてみるこは助けになるかもしれません。

参考文献 勝久 寿 (2017).「いつもの不安」を解消するためのお守りノート.永岡書店.




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