季節型のうつ病-カウンセリング/神奈川県川崎市/ピース・アンド・ホープ カウンセリングセンター




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            第32回   季節型のうつ病

 
  



季節型のうつ病

 年末から一気に寒くなり、外に出るのもつらい日が多くなりましたね。日も短く、帰るころにはあたりは真っ暗というこの時期は、自然と気持ちが下向きになってしまうこともあるかもしれません。今回はそうした秋や冬に向けて特に気分が変動する症状についてのお話です。
 うつや双極性障害の中には、季節に影響を受けやすい「季節型」というものがあります。冬の日照時間と気温が気分の変動や睡眠、体重などに影響を与える可能性があることは様々な研究で示唆されています。比較的若く発症する方が多いという報告もあり、特に女性に多いようです。早い方では、日が短くなる10月前後から症状が出始め年明けの1月2月ごろに症状がピークになる方も多いようですので、これからの時期には特に注意が必要かもしれません。落ち込み以外にも、眠りすぎてしまったり、食べ過ぎてしまったりして体重が増えたりするなど、症状の出方は様々です。こうした症状への治療としては、抗うつ剤などの薬物療法が一般的です。また、日照時間が関連している可能性から、光療法なども導入されることがあります。さらに自分でできる対策としては、朝日を積極的に浴びたりウォーキングをしてみるよう心掛けると効果的とされています。日中に外を歩くことがあれば、少しだけ早歩きをしてみるだけでも違いがあります。ほかにも食事のバランスに気を付け、肉や魚、大豆などを適量に摂ることも良いでしょう。他にも何か辛いことがあったときに、少し話を聞いてもらえる相手が近くにいるだけでも気持ちを落ち着かせる効果があります。もしも心を許して話せる相手をすぐにに見つけることが難しいときには心理療法などを活用することもよい手段でしょう。
 お正月休み明け、仕事でやることがたくさんかと思います。それを考えるだけでも気がめいってしまうかもしれませんが、そういう時には、ToDo リストを作ってみることで、落ち込みや憂鬱感を軽減することもできます。
 気分が落ち込むのは寒さのせいと我慢してしまったりするかもしれませんが、あまりに辛かったりするときには、一人で抱え込むことはせずに医療機関や心理療法を活用してみることも大事かもしれません。
 

 


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